近年、カーオーディオ市場においてマルチメディアナビゲーションの需要が高まる中、XTRONSの2DINサイズ10インチ大画面モデルが注目を集めている。本機種の最大の特徴は、従来のナビゲーションシステムを超える拡張性と、現代ドライバーが求めるスマートフォン連携機能の充実にある。特に1024×600ピクセルのIPS液晶パネルを採用したディスプレイは、ユーザーから「渋滞時の地図表示でも細かい道路情報が判別しやすい」と操作性の向上を評価する声が多数確認される。
接続機能においてはワイヤレスCarPlayとAndroid Autoの両対応が強みで、あるユーザーは「iPhoneとの接続がスムーズで、運転中の操作が格段に楽になった」と実用性を強調。Bluetooth経由での音楽再生でも「複数デバイスの切り替えに遅延がほぼない」という報告があり、日常使いの信頼性が窺える。ただし、一部ユーザーからは「直射日光下でのディスプレイの反射が気になる」との指摘もあり、ダッシュボードへの設置角度の調整が快適使用のポイントと言えそうだ。
映像入出力機能の多様性も特筆すべき点で、リアカメラ接続用のRCA端子とUSBポートを標準装備。あるミニバンオーナーは「チャイルドシート確認用に追加カメラを接続でき、子育て世帯に重宝している」と活用例を紹介する。スクリーンミラーリング機能については「Androidスマホのゲーム画面を子どもに見せながらの長距離移動がストレスフリーになった」という意外な用途報告も見受けられた。
操作性に関しては、タッチパネルの反応速度について「軽いタッチで素早く反応する」とする意見が主流を占める。メニュー構成は「初めての利用でも30分程度で主要機能を把握できた」という初心者層からの評価がある半面、設定項目の多さから「カスタマイズにやや時間を要した」という声も散見される。夜間運転時の配慮として搭載されたディム調節機能は、「明るさの変化が自然で目が疲れない」とユーザーの細かいニーズに応える設計が評価されている。
車両への設置プロセスにおいては、付属のギボシハーネスが国内車種への適合性を高めており、「専門知識がなくても配線作業が完了した」というDIYユーザーの体験談が複数確認できる。ただし、一部の輸入車オーナーからは「純正オーディオとの互換性にやや難があった」との報告があり、取り付け前の互換性確認が重要と言える。
音質面では、標準搭載のDSPが「ロードノイズを気にせず音楽を楽しめる」と好評を博す反面、オーディオマニア層からは「サブウーファー接続時の設定項目が限定的」との意見も。総合的に見れば、機能の多様性と使い勝手の良さがバランスよく融合したモデルと言え、特に「従来のカーオーディオからスマートフォン連携型システムへ移行したい層」に最適な選択肢となり得る製品といえるだろう。定期的なファームウェアアップデートによる機能改善に期待が寄せられる今後の展開も要注目だ。